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キジ類の特徴・体のしくみ・飼育と繁殖

このページでは、キジ類の分類と歴史、体の特徴、飼育・繁殖について、過去に作成した原稿を生かしながら一つにまとめています。

分類

分類

クジャクとキンケイおよびギンケイは、脊椎動物門、鳥網、
キジ目、キジ科に属する種であり、クジャク属、およびキンケ
イ属に分類される。

脊椎動物門★Phylum Cordate
脊椎動物亜門★Subphylum Vertebrata
鳥網★Class Aves
新鳥亜網★Subclass Neuounithes
キジ目★Order Galliformes
キジ科★Family Phasianidae
クジャク属★Genus Pavo
キンケイ属★Genus Chrysolophus

歴史

歴史

クジャクは、3000年も前にエジプト、ローマ、ギリ
シャで飼育された記録がある。また日本には仏教伝来
とともに中国からもたらされたようである。

キンケイ属にはキンケイとギンケイの2種類があ
り、いずれも中国に分布している。飼育の歴史は古く、
ヨーロッパでは西暦35年といわれている。日本では江
戸時代に繁殖の記録がある。

形態・生理

キンケイ・ギンケイの体の仕組みと働き

美しい羽装

キンケイとギンケイの雌雄ははっきりと異なり、雄は特別美しい羽装をもっている。
また、体型は似ているが雄同士の羽装は全く異なり、それぞれの美しさはみごとである。
しかし、雌は体型、羽装とも類似しており、同属であることを示しているといわれる。

雄の羽装とディスプレイ

キンケイもギンケイも雄の羽装は1年めは完全ではなく亜成鳥の羽色である。
2年めに入ると2月頃より特有の鳴声と襟巻状の羽を広げてディスプレイする。

換羽

雄の羽装は、6月初めより下句にかけて全部脱落し、みすぼらしくなり10月に新しい羽装になる。

解剖学的・生理学的性状はニワトリと類似

キンケイもギンケイもキジ目、キジ科に属し、解剖学的にも生理学的にもニワトリと類似している。
食性や疾病も共通するようである。

キンケイ・ギンケイの生物学的値

餌消費量

70〜l00g/日

飲水消費量

100〜150ml/日

体温

40.5℃〜42.0℃

寿命

9年余(キンイロキンケイ:上野動物園)

クジャクの体の仕組みと働き

一般に飼育されている品種はインドクジャクとマクジャクで、特徴もこの2種類について述べる。

雄の装飾羽

雄の装飾羽は3年めよりつける。
これは尾でなく、上尾筒羽が発達・成長したものであり、真正の尾はその下にあり、装飾羽を支える役をしている。
その数はl00〜150本である。

ディスプレイ

装飾羽を扇形に開くディスプレイは四季を通じて行われるが、2月から6月にかけて最も盛んに行う。
ヒナでも1月齢を過ぎる頃から行うことがある。

白色種

インドクジャクの白色種はブチ種とともに品種として歴史的に存在していた。
また、マクジャクの白色羽はアルビノで歴史は浅いようである。

換羽

換羽は7月から8月より始まり、新しい羽装は11月から見られるようになる。
この間の期間はみすぼらしい。

クジャクの生物学的値

餌消費量

150〜250g(ニワトリ用の配合飼料)

飲水消費量

200〜600ml

体温

40.5〜42.0℃

寿命

25年くらい

飼育・繁殖

キンケイ・ギンケイの繁殖

性成熟

キンケイの繁殖開始(産卵開始)は生後初めて迎える春(4〜6月)で、ギンケイについても同様である。
産卵数はどちらも6〜12個で、隔日に30個くらい産卵する。
そのうち、20個くらいが有精卵といわれる。

卵について

キンケイの卵は淡いバフ色からクリーム色で、重さは28.1g、大きさは44×34mmである。

ギンケイの卵はバフ色からクリーム色で、重さは31.1g、大きさは46×35mmである。

孵化について

孵化の日数は22〜23日で、人工孵化を行う場合は、温度・湿度および転卵・検卵などはニワトリの孵卵と同じ方法でよい。

育雛について

キンケイ・ギンケイの孵化後の温度管理および飼料・飲水などの管理はニワトリと同様である(ニワトリの項参照)。

ヒナの雌雄

キンケイのヒナは20〜30日齢になると虹彩の色が雌雄で異なり区別できるようになる。
雄は黄色で、雌は褐色である。
また、70日齢を過ぎると雄の尾は赤橙色の羽がみられるようになる。

キンケイ・ギンケイの飼い方

飼育場所

立地

飼育する場所は静かな排水のよい場所を選ぶ。
また、夏の暑さを避けられる日陰ができる条件があるとよい。
長い間直射日光を浴びていると、赤や黄色などの羽色が褪せてしまうといわれている。

小屋

キンケイ・ギンケイを飼育するには野外の小屋が必要である。
大きさは基礎知識で挙げたサイズをみると、雄の全長がギンケイで1700mmあるので小屋の大きさはこの長さの1.5倍以上の幅が必要である。
また、暑さに対して弱いことを考慮すべきである。

水入れと餌箱

水入れは絶えず清潔な水を十分に与えられるものがよく、また、倒れないような構造が望ましい。
餌箱のすぐ近くに設置する。

餌

キンケイは自然界に存在する食物として、植物の葉、柔らかい根、花、クモ、昆虫を食する。
動物園の例では、キジ用またはニワトリの配合飼料に10〜30%の刻んだ野菜やリンゴ、小麦、ヒエ、青米を混ぜて与えている(成鳥)。
ヒナではニワトリの育成用の配合飼料(3段階)を与えるとよい。

繁殖

性成熟

産卵開始は生後3年めの春からで、インドクジャクでは5月から9月の間に、マクジャクは5月から6月の間に産卵する。
産卵数は4〜8個である。
巣は作らずに、地面の窪みに産卵し、抱卵・育雛をする。

卵について

インドクジャクの卵の重さは103.5g、大きさ69.7×52.1mm、マクジャクの卵の重さは114.9g、大きさ72.7mm×53.7mmであり、色はどちらも淡クリーム白色、稀に斑点あり。

孵化・育雛について

孵化に要する日数はインドクジャクで27〜28日間、マクジャクで28日間である。
一般的に孵化・育雛は親鳥が行う。
人工育雛はニワトリに準じた飼料・管理で行う。

クジャクの飼い方

飼育場所など

立地

クジャクを飼育するには、小屋の場所は排水のよい場所で、夏は暑さを避けられ、また冬期には寒風を避けられる立地が好ましい。
インドクジャクは寒さに強いが、マクジャクは脚に凍傷を負うことがあり、冬期には保温が必要なときがある。

小屋

小屋の大きさは1番[つがい](ペア)であれば、広さ4坪、高さ2.5mで十分であり、産卵、育雛も行う。
できるだけ湿気を少なくし、砂地の床が好ましい。
産卵期以外の時期には装飾羽をひきずらない高さのとまり木が必要である(止まり木で産卵することがあり、卵が割れてしまうので、その時はとまり木を低くし、砂を多めに敷いておく)。

放し飼い

インドクジャクは2年め以降になると、他の場所に移動しようとする性質が乏しく、条件が整えば放し飼いができる。
夜は高い所で眠る場所が必要である。

餌入れ

体が大きいので、大型の餌入れを用意し、餌の残りや汚れを掃除しやすい型がよい。

水入れ

餌入れの近くに大型のものを設置し、いつも新鮮な水が飲めるように毎日とりかえる。

掃除

糞は餌入れ、水入れ、とまり木の周囲に集中するので、下痢、血便など注意しながら行う。

餌

成鳥の餌

野生のクジャクは雑食性で穀類、草、昆虫などを食しでいるようである。
動物園の例では、成鳥の一日分は養鶏用飼料200gとコマツナ80gを目安として与えている。

ヒナの餌

人工的育成の場合、ヒナには養鶏の育成用飼料を与える。

クジャクの習性

鳴声

インドクジャクの雄は深夜や早朝に鳴くがその鳴声はかん高く、騷がしいので評判がすこぶる悪い。
マクジャクの鳴声はインドクジャクの鳴声よりは低く、落ち着きがあるといわれている。

行動

インドクジャクは囲いを作らなくても大きく移動しない性質をもち、1年めにテリトリーを教えておけば2年めは放し飼いができる。
また、高い木の上などは得意であり夜間はこうした場所を好むようである。

当カテゴリーは、かつて学校で飼育する動物を学ぶために作成された資料をもとにリニューアルしたものです。